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1.ジャンピングさせる |
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おいしさの秘訣は「ジャンピング」
です。ジャンピングとは、茶葉が ポットの中で浮かんだり沈んだり
を繰り返すことです。 よく、勘違いされる方がいるので すが、やかんからポットにお湯を
注いだ勢いで、茶葉がクルクル動 く事だと思われているかもしれま
せんが、 |
そうではなく、茶葉がお
湯の対流に乗ることで起こるもの を指します。
ジャンピングは茶葉一つ一つに空気の玉がくっつくので、お湯の中で上下にゆっくりと
動くものです。充分にジャンピングさせる事によって、丸まった葉が開き、茶場本来の味
と香りがお湯に溶け出すのです。 少しでも多くの空気を茶葉につける為には、少し高めの位
置からお湯を勢い良くポットに 注ぐと良いでしょう。 |
2. 95℃の熱湯を使う |
ジャンピングをもっとも多くさせる温度は95℃です。
80℃だと、茶葉が全て浮かんでしまい、(茶葉が丸まったまま開きません)100℃では
ジャンピングしないで、全て沈んでしまうと言われています。 小学生の頃、お湯に溶けている酸素の量
を勉強したかと思われますが、思い出してみて ください。お湯に溶けている酸素の量
は、温度が低いほど多く、高いほど少ないものです。 つまり、紅茶を美味しく入れるには、(ジャンピングさせるには)沸騰させてしまっては
いけないのです。温度は高く、そして、ある程度の空気を水に残しておく最高の状態。
それが95℃なのです。決して100℃ではないのです。 |
3. ポットの形は丸形 |
ポットの形は意外に重要です。最近は、様々なポットが市販されていますが、紅茶の為には、
丸形が最適です。円筒形などのポットは家庭用でよく使われていますが、元々コーヒー用で
押し下げるフィルターを紅茶用に改良したものなのです。確かに、茶こしがいらないので、
手入れが楽などのメリットはありますが、ジャンピングを考えると、丸いものと比べて、
ジャンピングの際に壁にぶつかり、対流が上部の部分でしか起きないのです。
また、三角形のポットは本来はコーヒー用なのです。 円筒形よりも対流は少なく、これも、ポットの上部だけで対流があるだけなのです。
全ての茶葉がムラなくジャンピングするには、丸型が優れているのです。 |
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【1】:
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水は軟水を使いましょう。(水道水から勢い良くやかんに注ぎます) |
【2】: |
ポットとティーカップはお湯を少し入れて温めておきます。
(お湯が冷めにくいため、入れた瞬間、温度が下がるのを防ぎます) |
【3】: |
茶葉は、1人分につきティースプーン1杯(約3g)を入れる。 |
【4】: |
お湯は95℃。100℃は適しません。
(水面の泡と揺れている水の波が同時にある状態です。) |
【5】: |
茶葉の入ったポットに、少し高い位
置からお湯を勢いよく注ぎます。 |
【6】: |
ジャンピングが終わり、茶葉が沈みきったらむらし終了。ジャンピングが見えないポットなら、通
常3分程度です。砂時計があると便利でしょう。(茶葉の銘柄や葉の大きさ、好みによって異なります) |
【7】: |
カップに注ぐ前にティースプーンでゆっくりと、ひとかきするとうまみが均一になります。 |
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