ARGOアルゴさん
『シェフ山下の美味しい話』 ーシェフだから知る食の世界-NO.3
今回はフランス料理のダシについて話していきます。
日本にも鰹節、昆布、干し椎茸、煮干など色々なダシがあるように、フランス料理にも沢山のダシがあります。
フランス料理のダシは、大きく二つに分かれます。まず1つは、皆様の一度は聞いたことがある「ブイヨン」。これは、ポタージュ(スープ)や、コンソメなどを作る土台のダシです。もう一つは、「フォン」。これは主に、ソースや煮込み料理の土台になるダシです。
では、どのようなものがあるのかと言うと、ブイヨンには皆様もご存知の鶏ガラでとったダシ「ブイヨン・ド・ボライユ」、牛骨のダシ「ブイヨン・ド・ブフ、魚のダシ「フュメ・ド・ポワソン」、甲殻類でとったダシ「ブイヨン・ド・クリュスタッセ」、野菜のダシ「ブイヨン・ド・レギューム」、香味野菜・エピスを使ったダシ「クールブイヨン」等、沢山のブイヨンがあります。
主にソースで使う「フォン」には、どのようなものがあるかと言うと、ここでも大きく2つの「フォン」に分かれます。
Fond Blanc = 「フォン ブラン」白いダシと、Fond Brun = 「フォン ブラン」茶色いダシです。このFond Brun(茶色いダシ)の中には、よく知られている仔牛でとったダシ「フォン・ド・ボー」などがあります。
上記の2つと明らかに違う有名な「コンソメ」というものがありますが、コンソメはダシではなく、スープです。コンソメは、一般の方には作るのが非常に難しく、ブイヨン(主に鶏)に牛ひき肉(脂肪の無いもの)、香味野菜、卵白などを加えて煮込み、卵白にアクや不純物、脂肪を吸着させ、取り除いて澄ましていきます。
この作業をクラリフィカシオンと言い、最も難しいスープと言えるでしょう。
いくつかダシや、スープを説明してきましたが、家庭で作るには手間とお金が掛かりすぎます。皆さんはスーパーなどで売っている固形・粉末のブイヨン・フォンを使って調理するのがベストだと思います。
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