ARGOアルゴさん
『シェフ山下の美味しい話』 ーシェフだから知る食の世界-NO.4
今回は世界3大珍味、キャビアについて話していきます。
キャビアはチョウザメの卵のことです。サメとついていますが、サメの仲間ではありません。世界的に有名なキャビアの主産地はカスピ海で、世界中の生産量の95%がカスピ海産だと言われています。
カスピ海には20種以上(全世界では26種)のチョウザメが生息していますが、フランスの規制により、「キャビア」と呼んでいいのはその中の3種類だけです。これからその3種類をご紹介します。
・ベルーガ(オオチョウザメ)
キャビアの中でも最上のものです。体長は3~4m、体重は100~200kg。採取できるキャビアの量は体重の約15%。しかも近年は漁獲量も減少し、価格も高く希少価値が高まってきています。
キャビア全体のわずか5%しか採れないのでとても希少なキャビアです。ベルーガはチョウザメの中でも最大種で、なんと世界最大の淡水魚とされています。現在残っている記録では、1872年にボルガ川の河口で捕獲された、体長7.2m、体重1.5トンのものが最大とされています。
・オシェトラ(ロシアチョウザメ)
二番目に大きなチョウザメです。体長は約2m、体重約80kgで勿論ベルーガより小さい卵になりますが、フランス料理のレストランではこのオシェトラが一番多く使われているのではないでしょうか。
・セブルーガ(ホンチョウザメ)
この中では一番小さく、スマートなチョウザメです。体長は最大でも1.5mぐらいで体重は25kgを超えることは稀です。
勿論卵も一番小さく、価格もリーズナブルです。
キャビアはとても高価なので、料理にトッピングしたりするときはキャビアの代用品を使用すると良いと思います。
例をあげると、アブルーガキャビア(ニシンの卵)、ランプフィッシュ(ランプフィッシュの卵)などがあります。
キャビアの食べ方は色々で、スプーンに沢山のせてそのまま贅沢に食べたり、料理に少しだけトッピングしたり、ブリニ(Blini)というパンケーキと一緒に食べたりします。
少量ならびっくりするほど高価ではないので、是非一度は本物のキャビアを食べてみてください。
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